2012年8月1日水曜日

学芸員のお仕事:解剖実習

本日は、「道東野生動物保護センター」が開催している「野生動物保護セミナー」の皆さんがご来館。大学生や専門学校生などの将来動物たちとかかわる仕事を目指す皆さんです。

まずは、解剖実習。本日の素材は…

カラフトマスヌマガレイ

まずは、外部形態から。基本的な体の構造、ヒレの付き方、肛門の位置、動物の進化の話まで、話題は膨らみます。
魚類全体の中では、比較的原始的な種類であるサケ科と、進化が進んだ種類であるカレイ。二つを比べながら、話は進んでいきます。


このあたりまで来ると、学芸員の独壇場w
「魚の死体一つあれば、どうとでもなる!(どんな話でもできる)」と言い切る学芸員。まな板とマキリ(漁師さんが使うナイフ)、ピンセットと片方の軍手だけで、様々な話題を繰り出します。

いよいよ、マキリを使って解体していきます。



内臓の一つ一つ、脳、耳石、眼球などを取り出しながら裁いていきます。これから解剖実習を受ける学生さんは、魚の心臓が「〇心房〇心室」か答えられるように、予習しておくように!

ばらばらに解体しながらも、身肉は食べれるように裁いていくところはさすがです。後半は、「魚の裁き方教室」のような展開も…。

私たち哺乳類も魚類も同じ脊椎動物であり、同じ進化の道筋を辿っています。それぞれが暮らす環境や暮らしぶりに合わせ外部形態は変化していますが、基本的な体のつくりは共通していることも多い、そんなことを感じてもらえるのではないでしょうか。

(T.N.)

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